パワースポット(power spot)とは、地球に点在する特別な“場”のこと。エネルギースポット、気場とも言う。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
なんかスピリチュアルでオカルトチックな話にも聞こえます。
心霊系とか都市伝説系とかと同じように語られることが多いからでしょうか。
わたしも最近”神社仏閣巡りをして御朱印を集める”なんてことを始めたので、今日はそのあたりのことを考えてみましょう。
パワースポットとは
パワースポットという言葉が日本ではどういうものと捉えられているかをざっくり調べてみました。- 自然からの癒やしや活力を得られる場所
- 神社仏閣など、訪れることでご利益を得られる場所
- 地球や自然のエネルギーを感じられる場所
- 絶景スポットなど自然の美しい風景を観られる場所
科学的に測定した数値がどうこうって話ではなく、大自然や神仏と言ったものに寄ってます。”感じる”とか”感じた”という「個人の感覚」の話と言っても良さそうです。
とは言え、自然の豊かなところでは落ち着いた気分になる人は多いですし、一部ではストレスホルモンの分泌が抑制されたりするという研究結果もあったりするようですから、まったく非科学的で根拠のない話かと言うとそうでもなさそうです。
パワースポットと宗教・信仰
上で挙げた4つの例のうち、2の神社仏閣は人工物ですが、日本人なら(少なくともわたしの世代は)神聖性を感じる特別の場所と言えます。西洋だと教会がそれに当たると思いますが、やはり神聖な場所ですし、訪れた人はどこの国生まれかは関係なく多くの人が神聖性を感じると思われます。1,3,4は対象が自然物ということになりますが、大自然に畏敬の念を抱くのは多分世界共通と思われます。
自然に対する畏敬の念が信仰や宗教に発展した例は多く、自然崇拝や自然信仰がそれに当たります。これらは世界中にみられますから、世界共通のものと考えてよさそうです。
少し話がずれますが、自然崇拝と自然信仰は似て非なるものなんですが、意外と違いがわかりにくいです。
自然崇拝(nature worship)は、対象が自然物や自然の事象そのものです。太陽や月や星、山や海、雨や風や雷、火や水や岩や石が対象になります。
自然信仰(naturism)は、対象が自然の中に存在する神聖な力や精霊と言ったものになります。自然崇拝の対象を神格化・神聖視して信仰の対象としたものと言えばいいでしょうか。例えば山岳信仰はこれにあたると思います。
日本の八百万の神という考え方ではさらに対象が広くなります。なにせ「この世に存在する全てのものに神が宿る」ですから、自然のものや人が作ったものはもちろん、形として存在しない学問や商売にまで神が存在しています。アニミズム(animism)と呼ばれるものになろうかと思います。
もっとも、自然崇拝と自然信仰を切り離して考えるのは無理だとも思えますし、学者でもないわたしのような一般人は分けて考える必要はなさそうです。
パワースポットと現代科学
こう見ていくと、パワースポットと呼ばれる場所が宗教や信仰とかなり密接に関係していることが分かります。パワースポットの話がオカルトや心霊的な話と同じように語られるのには、こういう理由があるのでしょうね。「いわゆるスピリチュアル的なものは胡散臭い」「科学的な根拠がないからパワースポットなんてウソだ眉唾ものだ」という人もいらっしゃるでしょう(多分結構多いよね)。
否定しません…というかこういうのを金儲けの道具にしてる宗教法人や会社や個人がいますから、否定できませんが(笑)
わたしも自分で経験したこと以外は簡単に信じない程度にはスレてますので、YouTubeでよく見るような「削除される前に見てください」とか「二度と表示されません すぐ見てください」とか(オススメに出てくるのもう何回目かしらね)「この動画を見たら宝くじ当たります」的な動画は「胡散くせぇ…」と思って見ませんし。
わたしが神様だったら
「動画見たくらいでご利益なんかやらん。せめて神社まで来い」
と思います。
でも現代科学が万能でどんな問題にも答えられるか、というと、とてもそんなことはないわけで。
今でも毎年のように新しい発見(今までの通説をひっくり返すような大発見を含む)がありますし、答えられない問題も存在します。「現代科学で説明できない身近な事象」あたりでググると結構な数の例がでてきます。「恐らくこういう理屈だろうけど実証できていない」まで含めるとすごい数になります。
別に現代科学を否定するわけではありませんが、科学ってそういうものです。
よく例え話で出されますが、天動説が天文学の基盤だった時代に現代では当たり前になっている地動説を唱えたガリレオは異端審問にかけられ有罪になりました。地動説が確立したのはその50年以上後のニュートンによって万有引力の法則が発見されてからで、さらに地動説が確定したのはそれから150年以上経った後の1838年。ベッセルによる恒星の年周視差の発見によってです。
ですから、現代科学の尺度で説明できないものは全て否定されて当然…とは言えないんじゃないでしょうか。50年後、100年後、200年後にはパワースポットや幽霊心霊なども科学的に証明されて、存在するのが当たり前になっているかもしれませんよ(笑)
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